与える者、与えられる者 〜Life〜

家族が寝ている晴美の部屋に集まっている???
まったく状況が把握できない
父親が立ち上がり頭をさげる
『晴美よかったな!康一君きてくれたぞ』

『お姉ちゃんよかったね』

晴美はなんの反応もしない

『あの・・・晴美さんは具合でも悪く寝込んでいるんですか?』
理解不能な状況にしびれをきらしたずねる

『・ ・・・・晴美はもう目を覚ます事はありません』
『????えっ??あのすいませんどういう意味ですか?』

康一は晴美のもとにより体をゆさぶる

『おい!晴美!!』
反応はない
『おい!!』
何度も体をゆする
『おいって!』
反応はない

胸に耳をあて鼓動を聞く

康一の目から涙が溢れだす
『なんで・・・』

『晴美!晴美!晴美!!』
何度も名を呼び激しく体をゆする

体はゆれるばかりで目を開ける事はない

『康一くんあなたのおかげで晴美は幸せな時と悔いのない人生を送る事ができました。家族一同感謝しています』

『本当にありがとう』

泣き崩れ呆然とした康一に3人は頭をさげる

なんの言葉もない康一に対して母親は1つの手紙を渡した

『きのう晴美があなた宛に書いた手紙です。必ず渡すようにと言われました』

『今日は家族で過ごしますのでお葬式は後日お知らせしますので』

康一は返事もせず誰の顔を見る事もなく魂がぬけたように立ち上がりゆっくり家を後にした

帰宅までの道中も悲しさのあまり何度も泣き崩れた

数時間後に家につき母親の問いかけにも答えぬまま自分の部屋に入った


ポケットから最後の晴美の言葉を出した


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