under the blue sky*゚


俺は痛みに耐えながら、
相馬 海斗の目を冷ややかに見た。


「…輝ちゃん、昔からの仲じゃん♪
見てれば嫌だって事くらい分かるよ」

「毎朝助けてくれるのは有難いぞ?
でも痛いし」

相変わらずのにこにこ笑顔。
それに対し学校の顔ではない"素"な俺の顔。

相馬 海斗...
こいつにとって俺は叔父。
歳の離れた兄貴の子だ。

もちろん学校では秘密事項。


ふと気付くと
渡り廊下の先に海斗の黒髪がゆれる姿があった。

「先生っ遅刻するよー」

あいつの挑発的な態度を見るたび
俺は兄貴を思い出す。

「先生だからいいんだよー」

海斗にはにかんで言い返したら
チャイムが鳴った。



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