ベリー★らぶ〜天然美少女×俺様王子〜
結局遅刻したあたしたちは、学年主任の西脇先生に30分も説教された。
ずーっと立ちっぱなしだったから、正直辛かったけど滝城くんは平然としてて、なんだかムカついた。
そもそも滝城くんのせいで遅刻したっていうのに、何なんだろう?
あの余裕っぷり。
それに、まだ理由だって聞けてない。
滝城くんにペース持ってかれちゃってるし…。
く、くやしい〜。
だけど、もっと大変なのは今のこの状況。
どうしてかはわからないけど、朝から質問攻め。
こんなこと人生で初めてだから、いったいどーなってるのかサッパリで…。
他のクラスの人からはなんとか逃げられたけど、どうもこの人からは逃げられないみたい。
「ちょっと、優愛!どういうことかはっきり説明してもらおうか」
ひ、ひぃい〜!
目がこわいよ、葵。
この人というのは私の大親友、小野葵(オノアオイ)。
すっごく美人だけど、ちょっと男っぽくて、あたしの保護者みたいな存在。
って、あたし…もう高校生なのに、葵は何かと用心深くて困っちゃうよ。
「で?何で朝から、王子と2人で登校してたわけ?しかも遅刻して」
「待って、葵。お・う・じ……って誰?」
「「「「え゙っ!?」」」」
な、なななに?
クラスの女子、いやクラス全員があたしの方へ振り返った。