幸せになろう!!
それまで、男性というものに免疫がなかった母は、ずっと無視をしていたらしいが、毎日のように学校の近くのバス停に現れる男が、だんだん気になってきた。

看護の学校と言う事もあって、学校が終わるのも遅く帰りは夜。
父は仕事が終わってから、母が帰るのを毎日待っていたそうだ。

ある日母がバス停に行くと、父がいなかった。

その日から三日ほど姿を見なくなり、諦めたのかと思っていると、次の日また父が現れた。

今まで会話一つしなかった母だが、その日は気になって聞いてみたらしい。

『三日間どうしたんですか?』

父からの返答は今思うとかなり間抜けだった。

社会人になってからスポーツをしていた父。

テニスのサークル中に怪我をして、三日間仕事を休んでいたそうだ。

その後、もしよかったら一緒にテニスしませんか?と母を誘ってみた。
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