僕の仕事は女王様!


と心配したものの、リヒトと新米清掃員のフリをしたら、割りとすんなり城から出れた。これでいいのか、城の警備!

目の前には街道が続いていて、綺麗な街並みが見える。城の窓から見るのとは、全然違うんだなって思わされた。


「外って広いね」


風が強く、少しだけ冷たい。それがとても心地良かった。


「よし、今日はトコトン俺様が外の世界を教えてやるよ!」


駆け出すリヒトに、置いていかれないように必死に追いかける。

外の世界に胸がドキドキする、僕……外に出れたんだ。



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