僕の仕事は女王様!
「相談出来ないよ……グスタフに相談して、リヒトが怒られたら嫌だし」
自分の腕に抱かれているリヒトを見つめる。リヒトはニャーと鳴き、申し訳なさそうに僕を見ていた。
リヒトが僕の事バラしたなんて、グスタフに知れたらスラム街の環境改善の話は、なくなってしまうかもしれない。
「クラウスさんには相談しないの?」
「……うん、出来ればしたくない」
いつもなら真っ先に、クラウスの所へ行っただろう。でも、リヒトと話した内容が、頭に引っ掛かって仕方ない。
僕は姉様の為に、利用されてるって。そんな事、リヒトに言われなくても、たぶん僕は気付いていた……