僕の仕事は女王様!
追いかける事も出来ず、僕はただ立ち尽くすだけ。
ロルフが僕と一緒にいたのは、僕が姉様だから。姉様じゃないと知れば、離れていくのも当然だよね……
「アルベルト様」
声をかけてきたクラウス、でも僕は心も頭の中もグチャグチャだった。
「僕の意味って何?僕は姉様だから、今ここにいられる、でも姉様が目覚めたら僕は……」
ロルフを騙して、傷つけて、僕は何の為にここにいるの?
「僕は姉様の代わりじゃなきゃ、生きてる意味がないんだ!クラウスだってそう思ってるんだろ!?」
「俺は……」
「こんなに苦しいなら、女王なんてやるんじゃなかった!!」
目からはたくさんの涙が零れてくる。止まらない、僕の涙も言葉も。今まで抱えていた不安全部が、流れ出してしまう。
「……一人にして」
僕がそう言うと、クラウスは黙って出ていく。
「ミャー」
「リヒト……」
リヒトを抱いて、僕は声を出さずに泣いていた。