僕の仕事は女王様!


その様子はまさに姉弟ゲンカ。事の次第が、そんな微笑ましい言葉じゃ片付かない。


「帰ってよ!あんたの顔なんて見たくもない!!」


やみくもに炎を放ってくる。

ロルフが僕を庇うように前に出るが、その必要も無かった。レスターが全ての炎を、消し去っていたからだ。


「君は僕に敵わない。分かってるだろう?」


魔法力を持って生まれた男は、普通の人を遥かに凌ぐ力を持って生まれる。

だから、リリアがレスターに敵うわけないんだけど、何だかそれも可哀想だ。


「分かってるわよ!だから、だから……あんたなんて生まれてこなきゃ良かったのに!」

「あ、あの……」


何だか話がよく分からないよ?僕は姉様の事が聞きたいのに。



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