僕の仕事は女王様!


って、冷静に考えてる場合じゃない。


「ちょっとロル……」

「いや、ロルフ君は凄いな。確かにその通りだ」


レスター本人まで何を言い出すんだ、笑ってる場合じゃないよ。


「リリア、ボクを殺せばいいよ」


その笑顔のままレスターはロルフを通り越し、リリアの前まで近づいた。リリアは動く事も出来ず、瞬きもせずにレスターを見つめる。

レスターは居場所を辿る為に持っていたナイフを、無理やり握らす。


「ただし、ボクが死んだ後、マルティーナ女王の呪いは解くと約束して」


その言葉に、提案した張本人のロルフ自身が驚いている。きっと、勢い任せに言っただけなんだろう。



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