僕の仕事は女王様!


「ね、ねぇ……大丈夫?」


グスタフさんの部屋の前で、僕はこの上なく緊張していた。初めて会うグスタフさん。

姉様は厳しい人だと言ってたし……大丈夫かなぁ。


「行きますよ、アルベルト様」


誰にも聞こえない、小さな声で僕の名前を呼んでくれる。ちょっと、緊張が収まってきた。
僕はアルベルト……それを知っているのは、クラウスだけ。

心を決めて、ドアをノックする。


「マルティーナです。グスタフいる?」


そう、ドア越しに声をかけると、ガチャリとドアが開いた。
< 22 / 187 >

この作品をシェア

pagetop