僕の仕事は女王様!


「カルハインツは隣国の王子だ。政治的な婚約だと、マルティーナが言っていた」



つまり、政略結婚……



やっぱり女王様は大変なんだな。姉様は僕の前では、いつも明るかったのに。


「あと、魔法披露って大丈夫なの?」

「ああ、会場中に花を降らせる予定だ」


け、けっこうメルヘンな魔法だ。その花をグスタフが演出するかと思うと、ミスマッチだな。

作戦はこうだ、僕が魔法を唱えたふりをした所で、グスタフとクラウスが天井裏から、花を降らせるという……かなり原始的な気がしないまでもない。


上手くいけばいいけど。


「さあ、勉強に戻るぞ」

「うん」



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