僕の仕事は女王様!
変わったも何も、本人じゃないんだから当たり前だ。
「何かしおらしくなったというか、女の子らしくなったというか……」
…………僕男なんだけど。
姉様より女の子らしいって、どういう事だろう?姉様の日常がすごい気になる。
きっと、すごい行動力があったんだろうなぁ……
「女の子らしい……ね」
「あ、いや、前のマルティーナ様も、充分女の子らしいです!」
フォローするかのように、力いっぱい声にする。その様子がとても微笑ましい。
「うん、ロルフのおかげで緊張がとけたよ。行こう」
「え?あ、役に立てたなら良かったです」
少しだけ俯いて、ロルフは照れていた。
もしかして、ロルフって姉様の事……
「さあ、マルティーナ様、開けますよ」
ロルフはさっと目の前のドアを開けてくれる。僕はドレスの裾を持ち、会場へと進んだ。