僕の仕事は女王様!
「あんな怪しい格好で、城の中を彷徨かれてたまるか」
レスターを城に住まわすと決めたら、素早く仕立て屋を呼び、服を作らせたグスタフ。レスターが来てから、2日後には服が出来上がっていた。
まったくもって、抜かりがない。
「まあ、いいか。王子が似合うって言ってるんだし」
「うん、前より似合ってるよ」
わぁ、なんか王子って呼ばれるのが、逆にくすぐったいかも。
すっかり姉様に慣れてしまっている。
「アルベルト様、公務のお時間ですよ」
ドアの向こうから、クラウスの声が聞こえる。もうそんな時間なんだな。
「行ってくるね」
僕はドレスの裾を持ち、クラウスのもとへ行く。
さてと、今日も頑張ろう。