二次元ガールとモテモテボーイ




あたしの席に春の心地よい風が吹き込む。


それにしても春はいいもんだ。


新しい何かが始まったり
新しい誰かに出会えそう気がする。


まぁただ、そんな気がするだけで
別にあたしは今のままでも
十分満足だけど。


友達もいなくて彼氏もいなくても、
あたしは二次元のものさえあれば
今は十分満足なのだ。


それにあたしは男性が滅法苦手。


更に三次元には全く興味はない。


こんなあたしに彼氏なんかが
できるわけないよね(笑)


二次元の人が現実に居れば…。


「はぁ…。」


叶いもしない妄想にため息が出る。


これからもずっと何の出会いもないな…。


この時のあたしはそう思っていた。


だけどこの後あたしは
ひょんなきっかけで
アイツと出会うのだった。



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