月下の華… (仮名)

終わりと始まり。

2012年 新春


東京。




「桃華!学校に遅れるわよ!」


うぅ〜

「は〜い!支度してるんだけど、なかなか上手く髪が結べないのぉ」

天パの腰まであるロングのヘアーはなかなか上手くまとまらなくて毎朝苦労している。

ガチャ。


「しかたないわね〜。やってあげるからブラシ貸しなさい。」


中々来ない私に痺れを切らしたのか、お母さんが洗面所まで来てしまった。


「へへ!ありがとう〜」

思わず苦笑い。


「桃華は、本当にぶきっちょさんよね。誰に似たんだか…」


多分…あなたの旦那ですね。
母よ、新学期早々お世話おかけします。



私は、不器用なとこだけはお父さん似でこのロングのクルクルヘアーはお母さんに似たらしい。



藤原桃華。

今日から小学四年生です。

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