人生×1/2=恋心
□ 年頃
「おはよーっ、愛華!」
『いだっ!…おはよ、友理。』
バシッとあたしの背中を勢い良く叩いてきたのはこいつ。
沢口友理。
あたしの小学校からの親友。
毎日毎日テンション高いな。
「ねね、聞いた?安藤くんがさ…」
『ん、安藤がどうしたの?』
「俺が、何か?」
『いだだっ、安藤!』
安藤翔。
今あたしの髪の毛を嬉しそうに引っ張ってるのが、そいつ。
中学入学してからの友達。
…いや、言い合い相手と言った方が正しいかな。
俺様で態度デカくて、バカ(笑)
「あ、あはは、おはよー。」
自分の話をされてたのが気に食わないのかあたし達を睨み付ける安藤に苦笑いの友理。
『ね、髪の毛痛い。』
「へー、お前って髪の毛も痛み感じるんだ。」
こいつはー!人のことバカにしたような顔してーっ!
『うるさい!バカ安藤!』
ー…キーンコーン
朝のHRのためのチャイムが鳴る。
クラスの皆が急いで自分の席に着席する。
自分も悔しそうに舌打ちしながら席についた。