369日の空。
それを見届けながら、私も反対側へと足を踏み出した。
学校のにつくなり教師に入ると、みゆがいた。
「百合~!おはよぉ!」
みゆは私の親友で、私とは違い活発で元気溢れる子。
茶髪のほわほわ巻かれたショートボブで、大きな目が特徴。
「おはよ。」
「昨日ね、悠人と映画デートしたんだよ!ちゅーされちゃったぁ!!」
悠人こと里川悠人は、みゆの彼氏。
みゆの猛アタックでつながった。
「よかっあね、幸せそう。」
にーっと笑う口元には八重歯が綺麗に光っている。
「ねぇ?百合は彼氏ほしいとか思わないの?」
特別彼氏とか意識したことは無いけれど、
ずっと想ってる人はいる。
叶わぬ片思いだとしても、あきらめがつかない。
「彼氏ゎ…別…・」
「俺がなってやるよー!!この顔なら満足いくんじゃねぇのぉ??」
「金井くん・・。」
金井くんというのは単なる男友達で、平気でそういうことを口走ってくる。
「やめてよ~純粋な百合にちかずかないで~!!」
「それはどういう意味だよ!このブスが!!」
「はぁ?なんだと~?」
二人はいつもこうして言い合いをしてる。
こんな二人がまぶしく見える。
「ねぇ、百合、春樹の事はどうおもってるのよ?春樹でも
いいんじゃない?格好いいし、運動神経いいし!」
「…・あの」
そう、私の片思いの相手は春ちゃん。
好きって気持ちはもう昔から胸の奥に鍵をかけてしまってある。
「でもさ、春樹には彼女いんじゃん。」
金井くんがいうとうり。
「川村瀬奈でしょ~?あんなのより断然百合のほうが良いに
決まってるじゃない!!百合が想うなら春樹はかの女を踏んづけてでも
くると思う!」
うんうん。とうなずくみゆ。
でもね、私の事に興味なんて無いことくらい、私は知っている。
春ちゃんと私なんて釣り合わない。
この関係が崩れるのだったら、いっそ、
心にしまっておいた方がましだ。
「春ちゃんとは幼なじみだし、そんな事思ってないよ。」
偽りのことばhが、正直を押しのけ出てくる。
素直になれたらどんなに楽か。
「ほらな、やっぱり百合は俺にくっついてた方が幸せだ!!」
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