369日の空。
金井くんにばれちゃった。
「嫌いじゃないよ?金井くんのこと。」
「水野…」
「でもね、金井くんの言うとおり私は春ちゃんが好きなの。御免ね。だから
金井くんの気持ちには、こたえ…」
「わかってる。でもな、俺はそう潔い男じゃねぇよ?」
私の言葉を遮って金井くんが言った。
「あきらめないから」
そういうと、金井くん走って去っていった。
私も教室に戻ろうと足を進める。
教室に戻るなりみゆが寄ってきた。
「ねぇ。春樹になんて言われたの~?」
きらきらした目ではやくいいなさいよ。といわんばかりに
私を見つめてくる。
「…春ちゃんいなかった。」
一気に顔をしかめるみゆ。
「え?それじゃ何で15分間も帰ってこなかったの?どういうことよ?」
「みゆ?」
話そう。
親友だし、これは話すべきだよね。
「あの、ね。」
「なによ~じれったい!早くはなしてよぉ~」
「金井くんに告白された。」
静かに言った。
みるみるうちにみゆの目がかわってゆく。
「ほんと~!!!!あいつ、どういうつもりよぉ」
まったくといって、金井くんのほうに歩いて行こうとする。
「あああ!だめ!」
「なんでよ?」
「いいの。落ち着いて。」
そういうと、仕方なくみゆは、いすに腰を下ろした。
「でもさ~あいつが百合のこと好きだったとはね~」
「「以外」」
うん。うん。と二人顔を見合わせてうなずいた。
「じゃーもうそろそろ帰ろうかな?あっそうだ、百合美術係でしょ?」
そうだ、倉庫の鍵締めと、みんなの絵をまとめなきゃいけないんだ。
「あー。そうだ!先帰っててもらえる?」
「うん。じゃあ途中まで一緒に行こう?」
そうして、私たちは教室をあとにした。
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