“シネバイイノニ”


予鈴が鳴ると同時に望人は教室に駆け込む。

幸い担任の教師はまだ教室に到着しておらず、なんとか遅刻扱いという事態は避けられた事に望人は安堵の息を漏らす。

「よぉ~酉賀ァ、お前がこんな時間に登校なんて珍しいなぁ。電車遅れてたか?明日は雨だな。おい、園田。明日は傘要るぞ」

望人が席に着くと、親しくしている中島と園田が話しかけて来た。
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