“シネバイイノニ”
「望人(ぼうと)!アンタ帰り道なんともなかった!?さっき隣の高橋さんからアンタの通学路の方で何か事故があったって聞いたから…」
「大丈夫、なんともないよ。ああ…そう言われてみると、帰りにサイレンの音を聞いた様な気がするなぁ…」
面倒くさいのでテキトーにごまかして自室のある2階へ続く階段を登る。
ドアを開けると過ごし慣れた自室が目の前に広がり、カバンを無造作に置いてベッドに身を投げた。