“シネバイイノニ”


頭が痺れて、体中からジワジワと鳥肌が立ち始める。

数分前、確かに自分の耳元で声がした。

死んでしまえ、と。


あれは、間違いなく死の言葉…。

その声は明らかに女性の声だった。

自分以外にも、あの言葉を使う事のできる人間が居る。

それがどういう意味を持つのか、望人はそれを実感するまでにある程度の時間が必要だった。
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