“シネバイイノニ”
望人が振り返ると、髪を真っ赤に染めている一目見ただけで真面目とは程遠い面持ちの女子生徒3人が、瀬織を睨みつけながら歩いてきている。
「アンタか?名越っていう編入早々生意気な態度を取ってるって奴は?」
「……だから?アンタ誰?」
強烈な威圧感で瀬織を睨みつける3人を目の前にして、しかし瀬織はたじろぎもしない。
「私は2年のモンだけどな。後輩から報告が来たんだよ。生意気な奴が編入してきた。一度シメておいて下さいってな。ちょっとこっち来な」
「ちょっと、待てよお前等」
「いいの」
慌てて制止に入ろうとした望人を瀬織が制する。