“シネバイイノニ”

「やめろッ!」

おじいさんを指差していた瀬織の腕を掴み、望人は慌てて制止する。

一瞬、時間が硬直した。

「……信じるんだ?」

瀬織が、その言葉を真に受けて制止した望人を見てニヤリと笑う。

「……“あんな事”を見せられた後じゃあな」

望人は額に嫌な汗を浮かべ、瀬織を睨みつけた。
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