“シネバイイノニ”
チャイムが鳴って放課後。
一緒に帰る相手のいない望人は1人、暮れる町中を駅に向かって歩く。
ふと、望人は奇妙な感覚に気付いた。
寒いからかそれとも日が落ちてきているからか、辺りを見回すと人通りがいつもより異常に少ない。
いつもなら常にある程度の賑わいを持つ駅前、にも拘らずその日は人通りがまばらで、選んだ一瞬を切り出す事ができるならばそこはまるでゴーストタウンのようだった。
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