“シネバイイノニ”
「選ぶ相手を間違えたんじゃないのか?」
溜め息一つ吐いて、望人は笑顔を見せる女子生徒と対峙して呟く。
女子生徒は望人が何を言っているのか理解できないで表情に“?”を浮かべた。
「もっと適切な相手が居たんじゃないのか?超進学校のエリートの目の前で、同様の能力を持った黒いノートでも落としてやればよかったんだ。あいにく僕は世の中を作り替える救世主にも、ましてや新世界の神になろうとも思ってはいない」
一瞬きょとんとした表情を見せて、その次の瞬間、望人の目の前の女子生徒はアハハハハと笑った。