最愛の彼へ

急展開




そんな声はお構いなしに悠さんはあたしの手をとって外にでた。

「悠さーん。いいとこってどこですか?」

「百華ちゃんが喜ぶとこ♪楽しみにしてなよ。」

なんて言いながら歩いている。

ちょっと強引だけど…歩調をあたしに合わせてくれてる。

悠さんって優しいな。

なんか変に顔があっつい…

あ…倒れそう。

どうしよぅ………………

-バタッ-

ヤバいと思った瞬間、あたしの意識がとんだ。






ガタッガタ…………

なんか大きい物音で目が覚めた。

「………んん………」

あれ?ここどこ?

家ぢゃない!

奥の方から物音が聞こえる。

どうしよぅ…

パタパタ…パタパタ…

誰かこっち来る!

思わず寝たふりをした。

その人物はあたしの近くにきて、止まった。

何してるのかな?

その人はあたしの頭を撫で始めた。

-ドキッ-

すっごいおっきい手。

壊れ物を扱うような優しい手つき。

あたしはゆっくりと目を開けた。

「おぉ!起きたか?気分はどうだ?」

目の前にいた人は悠さんだった。

「待ってて!飲み物持ってくるから。」

悠さんは台所らしきところに消えていった。

あたし…どうしてここにいるのかな?

昨日何してたっけ?

お兄ちゃんの友達と遊んでて、お酒飲んだらクラクラして、悠さんが…

「ああっ!!!!」

あたし倒れたんだ!

「おぃ!どうした?」

あたしの声にびっくりした悠さんが慌てて来た。

「ぁの!悠さん。あたしってどうしてここにいるんですか?ここどこですか?」

「百華は昨日倒れたんだよ。だから俺が運んだ。ここは俺んち!」

百華?昨日まで百華ちゃんって呼んでたぢゃん。

どうしていきなり…

「ぁの…ありがとうございます。準備してすぐ帰ります。」

「あっ!言い忘れてたけど、百華は今日からここに住むんだよ。弘樹から聞いてない?」

はぃ?

今何とおっしゃいましたか?

あたしが?今日から?ここに住む?
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