借金取りに捕らわれて
「アッタリ~流石あや姉。」




「菖蒲(アヤメ)よく分かったな。」とカウンターの男性も関心するように口を開いた。




いゃいゃ、分かってませんよ!!私彼女じゃないですから!!




「そりゃ“見れば分かる”わよ。」




“見れば分かる”って私のどこを見たんですか!?




明らかに武寅さんと親密そうじゃないところとか?




って、私そうじゃなくて!!




「あ、あの!!私秋庭さんの彼女じゃないですから!!」




「まだ言うか~
そんな嘘俺には通用しねーから。」




武寅さんは溜め息をつき呆れた顔でカウンターの椅子に腰を下ろした。




「ですから、嘘じゃなくて!!秋庭さんが勝手に言ってるだけなんですってば!!」



もうこの会話疲れるわ…
堂々巡りで…
何だかんだでついて来ちゃったけど、私には全く関係ない話なんだし…
帰ろうかな…




「あぁ、なるほどね。
武寅、この子が言ってる事嘘じゃないと思うわよ。」




えっ…
私の(秋庭さんに関することで)言ってること信じてくれる人がいるの!?





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