借金取りに捕らわれて
立ち上がりはしたものの、秋庭さんが助けに来てくれた安心感からか、殆ど気力で意識を保っていた体から一気に力が抜けて崩れ落ちた。





それをすかさず広い胸が抱き留めてくれる。






「ヒロ!?」





「すみません、大丈夫です…安心したら力が抜けてしまって…ハハハッ」




笑ってみせたものの、破れたシャツを掻き合わせた両手は小刻みに震えていた。






「ヒロ、良く頑張ったな。もう大丈夫だ。」




そう言って優しく抱きしめてくれる秋庭さんの腕の中で、必死に涙を堪えた。





まだ、泣いちゃだめ…






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