借金取りに捕らわれて
「おっと、危ないな。」



倒れた私は彼に抱き留めらめ、広い胸の中に飛び込んでしまった。



「貴方がメガネを取るから!!
…って、いつまで抱きしめてるつもりですか!?」



体をガッチリつかまれて、離れようにも離れられない。



「結構抱き心地良いからさ。」



彼はニコッと微笑んだ。



そんな彼の微笑みに不意にキュンと胸がなってしまった。



この男危険だ!!と頭の中の警報機が鳴り出して、私は彼の胸を突き飛ばすとメガネを奪い取った。



「助けてやったのにお礼の言葉一つも無しか?」



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