借金取りに捕らわれて
「隼人の女じゃないんだろ?それとも他に好きな奴がいるのか?」





好きな人…それは…





「もうお前を危険な目に合わせない。
俺に、お前を守らせてくれないか…」





下から見つめる武寅さんの瞳は真剣だった。


武寅さんの大きな手が涙で火照る頬を愛おしく包み込む。






「返事は急がなくていい。良く考えてー」




真っ直ぐ私に向けられていた武寅さんの瞳が"何か"に気付き、視線が反らされる。





「返事は"ノー"だ。」







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