借金取りに捕らわれて
秋庭さんはまだ鷲掴みにしている武寅さんには構わずに、腕の中に閉じ込めた私に真剣な眼差しを向けた。



「ヒロ、いい加減俺の女になれ。」


「私は…」






言ってしまいたい…
私を秋庭さんの…


でもダメ‼


言っちゃダメ‼


ここでそんなこと言っちゃったら戻れなくなるのよ!?








「私は、誰の女にもなりません!」




「全く…お前も頑固だな…」




「そう言う秋庭さんも頑固です。こんなに断ってるんですからいい加減諦めて下さい。」




「悪いが、お前のそういう頑固なところも気に入ってるからな、お前が諦めろ。」




「なんですかそれ…//////」






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