借金取りに捕らわれて
詳しい話はヒロが起きてから聞けばいい。



見つけた鍵とバッグを持ちヒロを肩に担いで階段を上がって行く。



出来るだけ振動がないように一歩一歩慎重に階段を上るが、進む度に肩が揺れる。



それでもヒロは起きない。



ここまでして起きないってどんだけ眠りが深いんだよ。







部屋に入り、床にゆっくり下ろすと力の抜けた体がごろりと転がる。



「あー、電気つけるとこどこだ?」



当てずっぽに手探りで近くの壁を探ると直ぐにそれらしきスイッチが掌に触れた。




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