借金取りに捕らわれて
大事にしたい反面、ヒロに触れたい衝動が収まらない。





「やばいな…」





頭の中の俺の暴走が止まらない。

だが、寝ている奴を無理矢理どうこうする趣味はない。

落ち着け、俺。

このままにしてたら風邪引かせるだけだ。







「ん…うにゃ、ん…にゃ…」



声が聞こえ、ヒロをチラッと見るともぞもぞと寝返りをうち、ごにょごにょとか細い声でまた何か言っている。




「どんな夢見てるんだろうな。」




何と言っているのか少しばかり気になり、ヒロの顔の両側に手をついて身を屈めその小さな口に耳を近づける。

その殆どが言葉になっていなかったが…




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