借金取りに捕らわれて
邪魔をされたのは正直腹立たしい。



それでも、どんな奴でも今のうちに対応した方が対処の複雑さがより軽減されるのは事実。



それに、ドアの向こうの相手は尚更対処が早い方が良い相手な気がした。




溜め息一つ吐き、寝息をたてるヒロをそのままにドアへと近づき、覗き穴からそいつの顔を伺う。







そんな気はしていた。







確認するまで仙崎の可能性を完全に拭えたわけではなかったが、話した印象からして機会を見て会いに来る奴だと思った。

だからドアの向かうにいるのは奴ではない。

それなら心当たりは一人しかいない。



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