借金取りに捕らわれて
「全く…これじゃあいつ返済出来るか分からないな。」



「すみません…いつもなら飲みになんて行ったりしないんですけど…

(芋焼酎の誘惑に負けたのもあるけど)今日は…

秋庭さんが来る日で、気が滅入ってたからそれで…」



「そんなに俺に会いたくなかった?」



不意に顔を上げると、秋庭さんは切ない顔で私を見下ろしてた。




「だって、秋庭さんは取立屋じゃないですか…」




「そりゃそうだけどな…正直、ショックだ。」




ん?何でショックなんだろう?




「そんなに気が滅入るか…
俺はお前に凄く会いたかったんだけどな。」




「えっ!?なっ…」




い、い、いきなり何を言うのこの人は!?
しかもそんな切なそうな顔で!!




「また…からかわないで下さい!!」




頬を赤く染めた私はそれを言うのが精一杯だった。




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