借金取りに捕らわれて
聞き覚えのある声がして、玄関から顔を出すと懐かしい顔がそこにいた。


「真希!!どうしたの!?」


私は玄関を飛び出して真希に走り寄った。


「あんたの弟にちょくちょく様子見に行ってって頼まれてたの。
借金取りに酷い目にあわされてないかって。」


「真吾が…」


真吾の奴…

心配するならお金送れよ!!

でも…真希に久しぶりに会えて嬉しい。


真希とは幼稚園からの仲で、大の仲良しだ。
今は地元で親の仕事を手伝ってるらしい。


「わざわざ来てくれてありがとう。」



私達が久し振りの再会を喜んでいると、後ろから声がした。



「ああー、お楽しみ中悪いんだけど、ヒロト、こちらさんは?」



直ぐ近くで声がして後ろを仰げば、秋庭さんが触れそうな距離に立っていた。



「なんだ、あんた彼氏じゃないんだ。もしかして借金取り?」


「君するどいね~なんで分かったの?」

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