借金取りに捕らわれて
「だって、ヒロは彼氏にヒロトなんて呼ばせないから。親しい奴は皆ヒロって呼ぶもの。」


「なるほど…」


「それで貴方が彼氏じゃないって分かったの。それに親しくもなさそうだし。しかもこれっぽっちも好意を持たれてないみたいだから。」



「いや、俺達は結構親しい関係だ。」


なんですかその自信は!!どこから来たんですか!?


「どう転んだら、私と親しいんですか!?」


「俺達かなり親しいじゃないか。昨日キス…」


「アアアアアア!!!!!!」


私はその先の言葉が真希に聞こえないように大声を上げた。


続き聞かれた!?


心配して振り向くと真紀は顔に“?”を浮かべてこちらを見ていた。


良かった…
聞かれてなかった…
もし詳しいことが分かったらきっと真紀は借金取りだろうがなんだろうが殺しにかかる…
いや…実際殺さないけどさ、半殺しくらいは軽くいくからね…


秋庭さんを殴ってやりたいけど、真希にそんなことはさせたくない…

< 41 / 354 >

この作品をシェア

pagetop