借金取りに捕らわれて

「真希！今日泊まってくでしょ!?久しぶりにゆっくり話そうよ！」


私は話題を変えてその話から遠ざけた。


「折角だし泊まっていきたいんだけど、今日は久しぶりにお姉ちゃんの所に泊めてもらうことになってるから。また今度泊まりに来るね。」


そう言えば、今お姉さんこっちに住んでるんだよね。
大きなバック持ってるからてっきり泊まっていくのかと思った…


「借金取りに酷い事されたら直ぐ私に連絡するんだよ？」


なんだか真希、お母さんみたい…


そんな事を思ったら自然と笑顔になった。


「大丈夫だよ。秋庭さん酷いことしなさそうだし。」


キスはされたけど…



「なら良いんだけど。
全く、なんでヒロがこんなに苦労しなくちゃいけないんだか。500万なんて真吾が香苗さんに土下座でもなんでもすりゃあなん…」


「真希!!」


私は真希が言い終わる前に真剣な眼差しで言った。


「これは私達の問題だから。私達で返したいの。」



「…………」



真希は深いため息を吐いた。



「分かった。
でも…ヒロが危険になると判断したら私は迷わず報告に行くから。そのこと、忘れないで。」