借金取りに捕らわれて
気付いてしまった気持ち
「あ、ありがとうございました。」


三人が何度も頭を下げながら去って行った後、私は秋庭さんに深々と頭を下げた。



胸はまだドキドキしていて、それは怖かったせいもあるけど…
それ以上に格好良い秋庭さんのせい…


だから秋庭さんの顔が見れなくて、頭を上げることが出来なかった。





「無事で良かった。」



「は…い。」



顔を上げない私を不思議に思い秋庭さんは顔を覗き込んだ。



「どうかしたか?」



「いえ!!何でもないです!!」



「もしかして俺に惚れた?」



「なっ!!何言ってるんですか!?そんなはずあるわけないじゃないですか!!」



「そんなはずない、か…
俺にそんなこと言った奴お前が始めてだ。
ホントお前みたいな奴好きだよ。」



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