借金取りに捕らわれて
「はっ!?バイト!?
そんな事しなくたって…」



「しません。」



秋庭さんが何を言おうとしてるのかは直ぐに分かった。



もう!!何かと体で払えば良いって言いたがるんだから!!



「もう、急ぎますから邪魔しないで下さい。」



「分かった。そう怒るなよ。急いでんなら送ってってやる。ここら辺詳しくないんだろ?」



「なんで分かるんですか?」



と、私は驚いた顔を並んで歩く秋庭さんに向けた。



「女一人で入るには危ねぇあんな路地にいるんだからな。そりゃ分かるよ。
それで、どこに行くんだ?」



「………。」



そして私は一つ溜め息を落とした。



こうなったらもう意地はっててもしょうがないか…
素直に送ってもらおう。



「ここです。」



私は住所と簡単にメモしてきた地図の紙片を秋庭さんに渡した。



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