借金取りに捕らわれて
あそこで電話が鳴って良かったのかもしれないな…
電話がなければ、きっとあそこでヒロを抱いていた。



明日、ヒロに会いに行くか~



「隼人さん。着きました。」



「おう。」



マサの声で引き戻され車窓の外に目を移すと、車は既に事務所の前に停まっていた。



マサにそのまま帰るよう言い、俺一人事務所のドアを通った。



他の奴らは既に帰っていて、中には蓮さんが窓際のデスクに軽く腰を座らせ待っていた。



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