好きです。
藤山くんは、カッコいい。
さっき言ったとおり、それは認める。
でも、好きじゃない。
私をからかって、面白がっているなら性格が悪すぎる。
からかっていないとしたら……、
もし本当なら、…それでも好きじゃない。
まあ、十中八九からかってるんだろうけど。
「横田さーん」
午前の授業が終わり、由美がお弁当を持って私のところに来たと同時に、廊下側から名前を呼ばれた。
もちろん、藤山くんだ。
クラスのみんなは、最初は驚いて注目していたけど、最近では当たり前のように流している。