7days
「……」
ふいに唇が奪われる。少し唇が触れただけなのに、それだけで目の前で妖しく笑うタツキさん。やられた。
「じゃあね」
何事もなかったのように、彼は手を振って帰って行った。
ムカつく。
私はその背中に文句を言う。でも、頬が緩んでいる自分もいるのが分かる。
そんな自分もムカつく。
もう、タツキさんってなんでいっつも。王子様みたいに優しい感じなのに、隠れドSというかなんというか。
ショルダーバックから鍵を取出しそれを鍵穴に入れる。