7days
「何?タツキくんだっけ?」
俺より身長の高い彼に、なめられないように嘲笑しながらそれに応える。それでもタツキくんはびびることなくポケットに手を突っ込みながら、余裕の表情で俺を見てきた。
生意気な。
「何故、指名手配なんですか?」
「は?」
「警察だったら簡単にコウタさんのこと捜せるでしょ?」
……イタい所をついてくる。
「捜せないんですか?」
口元に弧を描いてニヒルのような笑みで俺を見てくる。
「捜してるよ!捜してるから!」
この空気に耐えきれなくなったのか龍が口を挟んでくる。
レイちゃんは不安そうにタツキくんを見つめる。
タツキくんは龍を一瞥した後、鼻で笑いまた俺を見る。
「見つからないんじゃないんですか?」