7days
「……っくは…」
その場に吐く。
胃液に血が混じっていた。
口を抑えた手が震えている。
これだけ騒いでも二人は一点を見据えたまま。
違う。二人じゃない。もうこれは人の顔じゃない。
嘘だよね?
そうだ。
絶対嘘だ。
私を驚かせようとしているんだ。遅く帰ってきたから懲らしめようと思っているんだ。
冗談だよね?
「おかあさん」
身体を揺する。けどお母さんの身体は鉛のように固かった。
ドクンドクン――
心臓が大きな音をたてる。