7days





「よく俺ん家来て食べてたんだよ。俺、料理とかお菓子作るの好きでさ。俺は作り専門で君のお母さんは食べるの専門だった」



下條さん懐かしむように笑った。



お母さんと下條さんは相当仲が良かったらしい。そこから恋にならなかったのが不思議でならない。



………“何か”があったんだよね。



「モテてたんだよ〜」



「お母さんがですか?」



「うん。小学校くらいから告白されてね。人気者だった」


嘘っぽい話。クスクスと笑う私に下條さんは唇を尖らせて言う。



「本当だって。高校の時なんてすごかった」





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