7days
「分かんないんだよー!」
髪をぐしゃっとかき上げ、眉を下げて笑う。あまりに潔い態度に私は拍子抜け。
「あはは」
その姿に思わず笑ってしまう。リュウくんらしい。純粋で素直。それに私は何度救われてきたか。
でも、笑ってはいられない。
「えーと、四月一日は平日だったよね」
私は同意を求めるようにリュウくんに言った。
「ああ。火曜日だったよな」
あの日は平日の火曜日。お父さんは珍しく仕事が休みだった。自分から有休を取ったという。
その日に殺された。
「下條さんもお仕事あったはずだよね?店長さんだってお店に出るはずだよ」
「普通に下條だけ休みだったんだろ」
「そうかもしれないけど」
……気になる。