7days
「誰かいるだろ」
なんという曖昧な理由。朝というのはキャバ嬢さんにとっては、仕事終わりの時間じゃないのかな。
こんな時間に訪ねるのは、非常に迷惑な気が。
私の心配をよそにリュウくんはズカズカと進んでいく。
「こっちだよな」
私たちが来たのは、さっきの華やかなお店の入口ではない。従業員専用入口と思われるお店の裏側。
「レイ、ノックしろ」
「えっ!?リュウくんがやってよ」
「は?お前ここに来るの2回目だろ」
「関係ないよ!リュウくんがやってよ。キャバクラ来るの楽しみにしてたんでしょ?」
「はあ?お前が――」
「ちょっとぉ、お店の前でケンカしないでくれない?」