7days




にやり、アキさんは笑った。






「そうだと思った」



さっきまでの可愛らしい笑顔が嘘のようだった。



口元に弧を描き、嘲笑うかのように私を見て妖しく笑った。



“夜の雰囲気”が、しないなんて嘘。彼女は、ちゃんとした“夜”の人間だ。妖艶な蝶。綺麗な翅を持つ夜の蝶だ。



――隠していたんだ。



初めて彼女を怖いと思った。






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