7days
ああ、でも働くってこういうことなんだろうな。私はそれを横目に、サンドに口をつけた。美味しい。
「ねぇ、レイちゃん」
いつの間にかアキさんは、私を見ていた。リュウくんとの会話は終わったらしい。
「何ですか?」
食べ掛けのサンドを袋に包み、アキさんを見た。アキさんはレモンティーに口をつけ、また妖しく笑う。
「訊きたいって下條のことでしょう?」
―――この人はどこまで知っている?
変わらない笑みで私達を見つめるアキさん。そもそもアキさんは、私があの事件の被害者遺族だって知らないはずなのに。名前を教えたくらいで、そんなこと分かるはずない。
住んでいるところだって、隣町だよ?さすがに隣町の人のことを知るはずはないよ。
「ふふ、驚いた顔してる」